子宮頸がん細胞診 検査
子宮頸がんは、
全世界で、年間約50万人の女性が新規に罹患し、
27万人が死亡しています。
つまり、2分に1人の女性が子宮頸がんによって死亡しています。
また、日本でも年間約8000人が罹患し、
約2400人が死亡しているといわれています。
つまり、1日7人が亡くなる計算になります。
この疾患の特徴としては、
・発展途上国の方が罹患率高い
・先進国の方が罹患率は低いが、その中で日本は高い方である
・因みに、我が国の子宮頸がんの発症率は、人口10万人当たり11.11人
・同じく死亡率は、10万人当たり2.96人
以上のようなものが挙げられます。
女性特有のがんには、
この他に、乳がん、卵巣がん、子宮体がんがあります。
みなさん御存じのとおり、
最近では乳がんの罹患率の高さが大きな問題となっています。
ところが、この子宮頸がんは、
我が国の20歳代、30歳代の女性に限ってみると、
約20年も前から、他のがんの発症率を大きく上回っています。
◇20歳代での子宮頸がん13人/10万人・乳がん3人/10万人
◇30歳代での子宮頸がん55人/10万人・乳がん30人/10万人
◇40歳代での子宮頸がん19人/10万人・乳がん120人/10万人
これは子宮頸がんが、
いわゆる遺伝子の劣化によって起こる老化性の疾患ではなく、
女性が性的にアクティブな状態の年代に集約してして起こる
性感染症としての側面を見事に示している数字だと思います。
最新の知見では、
子宮頸がんの発症メカニズムにHPV(ヒトパピローマウイルス)が
関与していることは、もう間違いのない事実とされています。
これらを管理する上で大切なことは、子宮頸がんの第一次検査である
子宮膣部における細胞診検査を定期的に行い、
その結果に異常が認められたら、
HPVの中?高リスクタイプの存在診断を行っていくという検診スタイルを
長きにわたり継続していくことなのではないかと考えます。