性病検査♀とは
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<尿の検査>
女性における性感染症の症状は、実にとらえにくいものです。 というのも、女性は正常な状態でも、生理的に膣からの分泌物があり、それが、ホルモン周期によって、質・量ともに絶えず変化するものですから、どこまでが正常なおりもので、どこからが異常なのかという線引きが難しいのです。 そのくせ、病気かどうかを知るサインは、この膣分泌物をおいて他にないというのも、病気の発見を遅らせることにつながります。 さらに、膣内に細菌感染が成立した場合、実際には、女性においても男性同様、その細菌によって尿道炎や膀胱炎が起きているのですが、その症状を訴える方が少ないことを考えると、やはり、女性の性感染症は自覚症状としては、とらえにくいと言わざるを得ません。 この膣分泌物の検査では、性感染症の代表ともいえる、クラミジア、淋病の他にも、大腸菌、B群連鎖球菌などの一般細菌やカンジダ、トリコモナスの検出、さらには、子宮頸がんの検診やヒト・パピローマ・ウイルスの低リスクタイプ・中〜高リスクタイプのスクリーニングなど、得られる情報は、非常に多岐にわたっています。
<のど(咽頭)の検査>
近年、性行為やその類似行為の中での、オーラルセックスの頻度が高くなってくると、性感染症は、細菌学的にも、疫学的にも、より複雑になってきました。 これは、そういった行為によって、咽頭・喉頭に感染する細菌やウイルスの種類が、飛躍的に多くなったことに起因します。 現在、咽頭・喉頭へ感染してくる病原体の、完全なる把握に努める研究者たちの新たな成果が待たれるところですが、すでに把握できている病原体については、疑いがあれば、男女の区別なく、積極的に検査をしていく必要があると思われます。
<血液の検査>
血液検査にて、性感染症の有無を調べるものは、血液中の病原体に対する抗体の存在を見ていくものがほとんどです。 こういった検査は、病原体そのものを見ているわけではないので、極論してしまえば、間違って陽性になる「疑陽性」や、間違って陰性になる「疑陰性」が生じる可能性が常に存在していると言えます。 こういったことを防ぐためには、抗体検査とともに、抗原検査を追加したり、検体の量(血清量)を増やすことで再検査を行えるようにするなど、様々な取り組みが必要になってきます。
性病検査♀キット